こんにちは。近衛です。
春めいてきて、そろそろ春のお酒も登場してきております。
日本酒は、季節によって様々な種類のお酒が発売されます。しかし、それらの季節限定酒は、多くのコンビニやスーパーでは取り扱いがありません。
日本酒を少しずつ飲めるようになってきたら、コンビニやスーパーではなく、酒屋さんでお酒を買ってみましょう。
しかし、どの酒屋さんに行っていいものか迷ってしまいますよね。そこで今回は、酒屋さんの話についてお話します。
実際に酒屋さんに取材もし、裏事情も暴露してもらいながら、聞いてきました。
選んではいけない酒屋さんの特徴3点
近くに酒屋さんがある!とスマホ地図で調べて行ったところ、全然お酒が買えなかった、なんてことは日常的にあるものです。
初めて行くお店は、酒屋さんに限らず、緊張しますよね。失敗することも多いです。そこで、選んではいけない酒屋さんの特徴を以下に挙げてみました。
1 日用品や雑貨で店の大半が埋まっている
地方にあるイメージですが、地域のコンビニも兼ねていて、日用品が大量においてある。
僕はその雰囲気が大好きですし、そういったお店も必要です。しかし、おいしい日本酒を入手するために選択するのは、間違いです。
日本酒に力を入れている別なお店を再度検索しましょう。
2 常温保存している
基本的に、日本酒は冷蔵保存です。常温で保存するのは、熟成された古酒や、燗でおいしい旨味タイプの日本酒です。
特に生酒は冷蔵保存が必須です。火入れ(加熱処理)している日本酒であっても、冷蔵保存が原則なのです。
たまに、レイアウトにこだわりすぎて、壁に1本1本貼り付けるように商品を展示している酒屋も見られますが、どんなにオシャレでもおいしく日本酒を飲むことはできないでしょう。
3 各酒蔵の商品が1種類だけ
日本酒は、ラベルが同じでも、種類がたくさんあります。季節限定酒などは明らかにラベルや瓶のデザインが違ったりします。
しかし、実は酒屋さんによっては、定番の1種類しか販売していない店舗があります。
実はこれ、酒蔵からの特約が取れていないのです。
酒屋さんにとって、かなり厳しい現実ですが、酒蔵と酒屋のパワーバランスは、人気の酒蔵の方が上です。
かなり特殊に思われるかもしれませんが、普通、商品を開発したら、多くのお店で販売したいですよね。しかし、人気の酒蔵ともなると、販売する酒屋さんを選んでいます。
酒屋を経営しても、すぐに人気商品を販売できません。実績がないといけませんし、老舗の酒屋でも、将来の跡継ぎがいない酒屋さんには、定番商品しか卸さない酒蔵もあります。
どれだけ優秀で人格者の店主でも、環境によっては、日本酒を仕入れることができないのです。
今回取材した酒屋さんの中に、そういった酒屋さんもありました。
Googleマップの評価も高く、レビューもたくさん高評価を獲得している老舗でしたが、跡継ぎがおらず、酒蔵から定番商品のみの仕入れに留められたようです。
個人的には応援しますが、そういった酒屋さんでは、正しい日本酒の知識が得られずらい現状です。
いい酒屋さんを見分けるポイント2点
続いて、外見からは分からない、いい酒屋のポイントを紹介します。
ここで注意したいのが、こちらからは絶対に日本酒通を気取らないことです。
日本酒は奥が深いですし、僕がこのブログで紹介していることも、日本酒の考え方の一部でしかありません。
極端なことを言えば「燗の温度は沸騰するまで」という人もいますし、日本酒の飲み方に正解はありません。各自が自由においしく飲めば僕はそれがその人の正解だと思っています。
酒屋さんからしたら、消費者が語る知識など、大学教授からみた幼稚園児の理論のようなものです。
酒屋さんと良好な関係を築けると、サービスを受けられたり、新しい知識を得られたりしますので、下手にでて、わからないことをどんどん聞きましょう。
1 質問に答えてくれる
まず、酒屋さんにいったら、酒蔵の説明をしてもらいましょう。特約をとっている店なら、商品の説明を充分にできるはずです。
これは僕の感覚ですが、日本酒の醍醐味の1つは、酒屋さんに説明を受けている時間です。
商品がどうのこうのは正直どうでもよくて、この人は日本酒のことが本当に好きなんだな、と思える店員さんのいる酒屋さんを見つけましょう。
2 商品をお勧めしてくれる
何を買えばいいかわからないときは、次のポイントを店員さんに伝えてみましょう。
・ どんなシーンで飲みたいか
例 焼き鳥に合わせて飲みたい
寝酒をしたい
食後のデザートとして飲みたい
・ どんな味が好みか
例 甘い日本酒が飲みたい
炭酸感のある日本酒が飲みたい
辛口の日本酒がのみたい
・ プレゼントの場合
例 日本酒通の父親に変わった日本酒を飲ませたい
上司に転勤の際に感謝の気持ちを表したい
このような具体例があると、酒屋さんも商品を選びやすいです。
酒屋さんでやってはいけない言動
1 知ったかぶり
酒屋さんはお酒のプロです。日本酒だけではなく、クラフトビール、ウイスキーやワインの知識も豊富です。自分の知識を披露しても恥をかいてしまうだけです。無難に話を聞いておきましょう。
2 他店や酒蔵の評価
これは当然のことですが、酒屋さんから話を聞くと、この話題が一番多いとのこと。
特約をとっていない酒蔵の話をされてもわからないし、他店とのつながりも濃いので、なんとも言えないとのことです。
3 転売
酒蔵によっては、入手困難な日本酒というものが存在します。
これを転売されると、酒屋さん的にも信頼度が下がってしまって大変なことになるのです。
例えば、日本酒でトップクラスの人気を誇る、秋田県の新政酒造ですが、転売を防止するために、瓶のラベルに取り扱いの酒屋さんの名前を印刷しています。
「近衛酒店」という酒屋があったとして、その名前のついた日本酒がフリマサイトで転売されていたとしたら、酒屋さんの信頼も下がってしまうのです。絶対にやめましょう。
酒屋さんの常連になろう
居酒屋の常連になるよりも、酒屋さんの常連になる方が日本酒の知識はつくと個人的には思います。
こじんまりとした酒屋さんでも、情熱は強い酒屋さんはどこにもいます。仲良くなれば、季節限定のレアな商品を取り置きしてもらえていたり、冷蔵庫の奥で眠っていた古酒に出会える、なんて奇跡も実際にありました。
皆さんもぜひ近所の酒屋さんに足を運んで、日本酒をえらんでみてください。